先月『子供達の輝く明日のために』というメインテーマの小児歯科学会関東地方会が松戸で行われ参加してきました。
内容としては、基礎的な口腔疾患の発症リスクを遺伝から考える、若年者の歯の外傷の臨床対応、睡眠関連呼吸障害。
また衛生士向けに小児の救急処置と歯科医管理、小児の救急蘇生実習など幅広い内容です。
特に面白い内容は、遺伝から考えるという事です。
医科の内容ですが、遺伝子検査によりガンなど病気の発症リスクを調べると前に話題になった事をご存知の方も多いと思います。
歯科では、まだまだ臨床的には実現出来てませんが、歯が先天的に欠損されてる方や逆に余分に多く出来てしまう方、虫歯になりやすい方、歯周病になりやすい方など、今研究が盛んにされています。
病気の病態や症状に対する環境因子にばかりに注目されてきましたが、30年前のう蝕の洪水の時代から8020を達成した今では遺伝的なリスクへと目が向けられてきたんですね。
これからは、現在の歯が萌えてからの生活習慣などの環境因子のリスク低減だけでなく、歯が萌える前からリスクがわかり、今より初期対応や予防が早くできるようになるかもしれません。
研究が進んで臨床応用できるのが待ち遠しいです。
9月から小児歯科の実習
現在松戸歯学部生4年の実習に、半年間インストラクターとして、毎週金曜日の午前中診療をお休みさせて頂き参加しています。
実習は乳歯の構造から、歯列咬合の分析や咬合誘導装置製作、外傷の対応などで、基本を再確認できて初心に戻った感じがして楽しみながら、他の小児歯科の先生と情報交換したりして指導しています。
まだ学生ですが未来の歯医者さんに、小児歯科の臨床だけでなく、子供の時から大人になるまで一生のお付き合いをしていく大切さや重要性、楽しさを伝えるようにしています。
市川市行徳(福栄) 予防を中心に小児から入れ歯まで
「いつでも頼れる街の歯医者さん」を目指す個室診療
はぎわら歯科クリニック 副院長 萩原 和典